サービス終了を機にEDI基盤刷新へ踏み切ったコーセー
将来を見据えたシステム選定で重視したポイントとは?
決め手になったのはTISIの「総合力」

1946年に創業し、80周年を迎えたコーセーは化粧品の製造・販売で知られる、日本の化粧品業界を代表する企業の一つです。埼玉県狭山市、群馬県伊勢崎市、山梨県南アルプス市の各工場を拠点に、高品質な商品を世界中へ届けています。
コーセーでは利用していたEDIサービスの終了に伴い、TISIの「EDIプラットフォームサービス」を導入しました。また、EDI環境の移行に合わせて、オンプレ環境をAWSへクラウドリフトアップする「データ連携プラットフォーム構築サービス」、ならびにパブリッククラウドとEDIプラットフォームサービスを安全に接続する「統合型セキュアネットワークサービス」の導入も同時に実施しています。
今回のシステム刷新の背景やプロジェクトの経緯について、情報統括部 基幹システム課 課長の南 邦利氏、同課の関 真人氏、濱野花莉氏にお話を伺いました。

課題

EDIサービス終了をきっかけに進めた
複雑化したEDI環境とAWS基盤の刷新

── EDIプラットフォームサービス導入前はどのようなシステムを 利用されていましたか。

情報統括部 基幹システム課
関 真人 氏

関: これまではVAN事業者のEDIサービスを利用していましたが、サービスの提供終了に伴い、新たなベンダーを探す必要が生じました。

── 従来のシステムはいつから利用されていたのでしょうか。

関: 2012年から利用を開始し、その後、2017年に汎用的な接続については別のEDIサービスのシステムへ移行・移管を行いました。

── 従来のシステムにおける課題は何でしたか。

関: VAN事業者のシステムに複雑で特殊な接続のみ残ってしまい、ほかへ移行できない状況になっていたことです。そのなかでサービス終了が発表され、対応の難易度が高まりました。また、近年は企業ごとにAPIを利用した新しい接続方式も増加しており、こうした最新の仕組みに、いかにスピード感を持って対応していくかということも課題となっていました。

情報統括部 基幹システム課
濱野 花莉 氏

濱野: 導入時にわかったことなのですが、既存サービスで稼働していたプログラムの構築担当者がすでに退職しており、内部仕様がブラックボックス化したまま運用されていたことも、隠れた課題でした。

── サービス終了を知ったときの状況はどうでしたか。

情報統括部 基幹システム課 課長
(兼務)経営企画部 経営戦略室 課長
南 邦利 氏

南: サービス終了は1年半ほど前に告知されたのですが、かなり時間がないと感じました。

濱野: 元々サーバーのリプレースを計画していたタイミングでサービス終了の話が重なったことが想定外で、どのように対応すべきか苦慮しました。

── EDI以外のシステムにも課題はありましたか。

関: EAIサーバーはデータセンターに設置していましたが、それ以外のシステムはほぼAWSへ移行していました。そのため、EAI基盤だけをデータセンターに残しておく必要性は低く、BCP(事業継続計画)の観点からもAWSへリフトアップする必要があると考えていました。そこで、今回のEDIサービスの切り替えに合わせて、AWSリフトアップにも対応できるベンダーを選定することにしました。

導入システム

豊富な実績と手厚い支援体制を評価
TISIによるEDI基盤刷新プロジェクト

── TISIをお知りになったきっかけを教えてください。

関: 弊社は他社とさまざまなEDI接続を行っていますが、その中でもTISIは大手であり以前からお名前を拝見していました。EDI分野で実績のある企業だという認識もあり、今回、弊社から話を聞かせていただきたいとアプローチしました。

── TISIの第一印象はいかがでしたか。

関: EDIに対する知見が非常に深いという印象を受けました。弊社の接続先や利用している技術についてお話しした際も、「すでに対応実績があります」と即座に理解していただけたため、最初から信頼感がありました。

── 他社と比較したうえでTISIを採用した決め手は何でしょう。

関: 3社ほど比較検討しましたが、導入実績や技術力、プロジェクトの推進体制、運用開始後のサポート体制など、総合力で判断しました。初めての取引でしたが訪問頻度が高く、他社がWebミーティング中心だったのに対しTISIは定例ごとに足を運んでくださったため、課題や要望を細かく伝えられました。最終段階でも、他社と比べて良い提案をいただけたという印象です。

南: 提案時に実際のプロジェクト担当者やリード役の方が直接対面で説明してくださったことも、大きな決め手となりました。

── 実際の移行作業はいかがでしたか。

濱野: 10年以上運用してきたシステムだったため、当時の担当者が不在で仕様が不明確な部分もあり、想定外の要件が発生することもありました。また、複雑な接続先が多く、定例会議だけでは収まらなかったのですが、定例以外にも打ち合わせしていただき、細かく確認しながら進めることができました。

── スケジュールに問題はありませんでしたか。

濱野: 当初の目標は旧サービス終了の 2026年3月末でしたが、完了は5月になりました。これは想定外の要素の発生や、特殊仕様の取引先とのテストに時間がかかったためです。

南: 切り替え自体は順調に進み、期日時点で残っていたのは数社だったため、大きな問題にはなりませんでした。また、切り替え時に一部問題が発生した際も迅速に切り戻し対応を行っていただいたため、出荷停止などの大きな影響はありませんでした。

効果と展望

安定稼働と運用改善を実現した
新EDI基盤が支える今後の展開

── 導入による効果はいかがでしょう。

南: EDIは安定していることが一番大事なので、今回の移行ではその点に満足しており、大きな問題は起きていません。また以前は従量課金でしたが、TISIは定額制のため、データ量の多い取引先ではコストメリットを実感しており、導入後はコストを約25%削減することができました。

濱野: 以前のサービスでは運用側でデータを確認する仕組みがなく、必要なデータを取得するたびにVAN会社へ依頼する必要がありました。現在はダッシュボードが用意されているため、運用しやすく、状況確認も大幅に改善されています。

── 同様の課題を抱えている企業へアドバイスをお願いします。

南: EDI基盤は信頼と実績、安定性が重要なので、信頼できる会社を選ぶことが一番です。そして最終的には「人」の信頼関係に行き着きます。担当者と直接会って話をし、経験や誠実さを確認できたことが成功要因だと思います。迅速な対応力や企業間の信頼関係を築けるかどうかが重要だと感じます。

── TISIへの今後の期待をお聞かせください。

南: EDIを利用する企業は今後も増えていくと思いますので、TISIには業界全体の標準化を進めていただきたいです。企業ごとに異なるフォーマットへの対応が整理されれば、より安定した運用が可能になります。また、弊社では今後グローバル展開も計画しているため、グローバル領域での対応強化にも期待しています。

Company Data 株式会社コーセー

1946年に創業したコーセーは、英知と感性を融合した独自の美しい価値と文化を創造する「美の創造企業」として、化粧品の製造・販売を中心に事業を展開しています。特に最先端の技術を結集した高い付加価値を持つ高級化粧品を強みとし、ハイプレステージ領域からコスメタリー※1 領域の全てにおいて、『コスメデコルテ』や『雪肌精』をはじめとする個性豊かな38のブランド※2を保有し、63の国と地域※2で展開しています。
※1 コスメティックとトイレタリーを組み合わせた造語
※2 2025年12月末時点
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  • 本事例の情報は、2026年9月現在のものです。
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